このほど、総投資額3億元(約60億円)のジルコニア新素材華東総部基地プロジェクトの契約調印式が金壇華羅庚高新区で行われた。このプロジェクトは、高級ジルコニア材料分野における数々の技術的課題の突破が期待されている。
ジルコニア(ZrO₂)は、靭性の高さ、曲げ強度の良さ、耐磨耗性の強さといった特徴を持ち、その断熱性能と熱膨張係数は鋼鉄に匹敵する。航空宇宙、自動車製造、電子情報、バイオメディカルなどの分野で広く応用されている。現在、世界のジルコニア生産企業はごく少数の国々に集中している。我が国では、高級高純度ジルコニアの主要部分を輸入に頼っており、製品価格は高めである。本プロジェクトは、高級超精密材料の精製、凝集(アグロメレーション)、および量産化などの技術的課題の突破を目的としている。現在、プロジェクト会社の顧客は国内外の高級新エネルギー企業や歯冠材料メーカーまで幅広く、市場の見通しは非常に明るい。
プロジェクト第一期の計画総投資額は3億元であり、うち設備投資が約1.5億元を占める。主に高級複合酸化物電池のキー材料と高級医療材料の研究開発、生産、販売に従事し、年内までの建設開始を計画している。全面稼働後の年間生産額は5億元を超えると見込まれている。
ジルコニア新素材華東総本部拠点の立地は、華羅庚高新区の新素材産業におけるサプライチェーンの補強・拡大・高度化を強力に推進し、地域の産業基盤能力と高度製造業のレベルをさらに引き上げることになる。
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